省エネ計測診断について
1.工場や会社全体の省エネ診断
工場などの省エネ診断で、よく利用されているのが自社の契約している電力会社の30分間隔のデー
タです。電力会社に自社の30分間隔の使用電力データを要求すると、ネット上で見ることができ
ます。図1はそのデータから1日間の電力推移をグラフにしたものです。図2は1ケ月間の使用電
力推移グラフです。このようにグラフにすると色々のことが分かってきます。図1の1日の電力推
移グラフでは、夜間は基本的には、一部の連続通電を除き、電源OFFのはずですが、約2kWの待機
電力(稼働時の約12%)が消費されており、連続通電以外にかなり電力が消費されています。また、図2
は1ケ月の工場全体の消費電力ですが、休日でも稼働日の約400kWh(稼働日の9%)の電力が消費され
ています。一部連続通電機器もあるが、半分以上が待機電力や電源切り忘れ等の機器である。このよ
うに計測すれば、ロスが定量的に把握でき、省エネにつなげることができます。
図1:工場の1日の使用電力量推移 図2:工場の1ケ月の使用電力量推移
2.設備毎の省エネ診断
一方、設備毎の消費電力は図3のような電力計を設備の制御盤にセットし、図4のように時間推移電
力を計測し、グラフにすると、どの時間帯でどの程度のピーク電力になっているかが分かます。この
ピーク電力が電気の基本料金を高くする原因にもなっています。このピーク電力を抑えることができ
れば、電気の基本料金を低減することができます。
図3:電力計 図4:設備の1日の使用電力推移